カテゴリー: つぶやき

Kunikoさんへの手紙 6 天国と地獄の屏風

Kunikoさん、
わたしはよく ひとりで遊んでいたっけね
近所の子どもと遊ぶことはあったけど
遊びで一番夢中になったのは 
高さ30センチくらいの屏風を壁にみたてて遊ぶこと
片側は天国の絵
お釈迦さまかなんかが 
雲の上に座ってたんだったかなぁ
よく覚えていない
もう片側は地獄の絵
舌を抜かれてたり 針の山を歩いてたり 
そんなんだったっけ?
ぼろぼろになってたから 
おもちゃにしてもよかったのよね
これを背景にして遊んでた 
なかなかおもしろかったっけ
おもちゃの剣と
ピストル買ってもらった時は嬉しかった
そのときばかりは テンション上がって 
活発に走りまわって遊んでたのを思い出す
裏の庭には 盆栽が並んでたね
あれはおじいさんの趣味だったのかな
池に太い切った木が浮かんでた
熟すためだって
たしか凄い木だって言ってたんだったね
その木を使って模様の彫り込んだ
サイドボードを作ってたんだよね
自宅用に
後から父と暮らす頃 
あなたの息子もサイドボードを作ったんだよ
ベニヤ板を使ったりしてね 
でもおじいさんの作ったあのサイドボードとは
天と地との差があったっけ
おじいさんの作ったものは色に深みがあって 
お店に置いてあるようなものだった
しょうがないね 安い材料で苦心して作ったんだもの
でもちゃんと使えた 
今思えばあれだって立派なものだった
大工の息子だもんね 
わたしも木の削られた香り 大好きだ
よく 山鳩が鳴いてた

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