カテゴリー: つぶやき

Kunikoさんへの手紙 10 泣かせた隣の男の子

Kunikoさん、
隣に住んでた男の子 わたし泣かせちゃったよね
家の前の小さな川 澄みきっていて 魚が泳いでた
その男の子、ちゃんとした釣竿で釣ろうとしてた
わたしもマネして 木の棒探して 
見よう見真似で糸をつけて垂らしてみた
だけど なにごとも起こらない そりゃそうだ 
隣の子と 時々遊んだことあったんだ
青白い顔した元気のない子 
その子の釣竿の糸の先になにかついてる 
これだ!と思った
それであの子の家に行って「貸して!」と頼んだ
けどあの子は「だめ!」の一点ばり 
しかしわたしもしつこかった 
何度も言ってなかば強制的に借りてしまった
うきうきして 試してみたけど 
やはりなにも起こらなかった
そりゃそうだ えさをつけてなかったんだもの
がっかりして返しに行ったら その子泣いてた
なんでだろうと思った 
別に壊してしまったわけじゃないし…
きっとあれは、父親からやっと買ってもらったとか 
とても大切な物だったんだろうな
Kunikoさん、謝りに行ってくれてたみたいよね
でもわたしには怒らなかったネ 
なんにも言わなかった
あの川 まだあのままきれいなんだろうか
あの小さな町 おじいさんの一族が住んでいる町
もう一度 あそこを歩いてみたい
一緒に梨畑に行って梨をもいだよね
あのお盆の夏祭り 冬のわたしのしもやけ
いったい どのくらいあそこにいたんだっけ

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