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愚者の祭り

「愚者の祭り」
論壇 作家 松島 令
「米論理の危うさ示唆」より

「神がいようといまいと、
人は誰でも生まれながらに平等だ。
人種、国籍、性別を問わず平等だ。
ドイツに『他者を支配できると思う者は愚者である』
ということわざがある。

中世の魔女裁判に三百回以上かけられた女が、
鏡を見ながらそうつぶやいた。
それ以降、ドイツでは『愚者の祭り』が
現代まで受け継がれている。

奇抜な仮装の老若男女が街角を練り歩く。
屈服逆転の趣旨がある。
他人を支配しようとする者こそ悪魔なのだろう。
イランのイスラム革命のとき、
ホメイニ師は『米国は悪魔だ』と唱えたが、
無知蒙昧(もうまい)な危険人物だからか。
イスラム教の高僧として道理を説いたのではないか。

ところが、米国は世界に君臨したいがため、
イラクの独裁者サダム・フセインを懐柔して、
イラン・イラク戦争をそそのかした。
イスラム教を信奉する兄弟のような青少年たちを
殺し合わせた。

その上、米国の援助で軍事大国化したイラクを、
石油資源の利権を得たいがため
『大量破壊兵器の除去』という奇弁をろうして、
軍事占領する『戦争政策』に打って出た。
もはや、どこからどう見ても壊れている。」
友人は嘆いた。

米国人作家ヘンリー・ミラーは
米国的な物質文明を嫌って
「カナリアを飲み込んだ仏教僧」と呼ばれる。
著作「南回帰線」(角川文庫)に、こんなくだりがある。

「人はたとえばアメリカのような、巨大な死の機械の
一部となることができる。ダイナモが*1人生について、
平和について、現実について
何を知っているというのか?
アメリカのそれぞれのダイナモ的人間が、
知恵とエネルギーについて、
樹の下に瞑想してじっと座っている、
ぼろをまとった乞食(こじき)のもっている
豊かな永遠の生命について、
何を知っているというのか?
エネルギーとは何か?生命とは何か?
科学の、そして哲学の教科書に書いてある
愚劣な駄弁を読みさえすれば、
こうしたエネルギッシュなアメリカ人の智恵は、
全く無価値なものだと気がつくのである。」
*1 ダイナモ:発電機の名前
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「破綻するイラク統治」
アジアプレス代表・野中 章弘氏

「部族社会に無知の米国」より
フセイン体制の圧制からイラク国民を
「解放」するためにやってきた占領軍に対して、
なぜこれほどまでに
武力抵抗が頻発するのだろうか。

その答えは明らかである。
戦争当事国である米国が全く
イラクの社会を理解していなかったからである。

欧米流の「民主主義」を移植しようと試みた。
古い国家機構を破壊さえすれば、
新しいシステムの構築は
簡単にできると踏んでいたようである。
ここにイスラム社会への無知と
おごりがあったように思う。

フセインを倒した後、イランのようなイスラム政権が
誕生したのでは、元も子もない。
イラクの人々はそのような米国の意図に
気付き始めている。

「米国は自らの国益のためにやって来たのであり、
われわれを解放するためではない。」という意識は、
占領状態が長引くにつれ、
一般の人々の間で広がっている。

占領軍の誤射や過剰防衛で殺害される
民間人の数は日々増えており、
掃討作戦という名目で逮捕、
拘束された人々の数は
一万人を超えるという。政治犯に対する
米兵の拷問も日常化している。

宗派を問わず、
占領当局への恨みや憎しみは再生産されている。
このようなイラク市民の不満を武力で抑えながら
「民主主義」を唱えても、
イラクの人々の心を掴むことはできない。

石油をめぐる「国益」やら
イスラエルの安全保障の確保やら、
この戦争を仕掛けた米国の思惑は破綻しつつある。

占領統治の一翼を担う自衛隊派遣を「国際貢献」などと
信じることも愚かしい。
薄っぺらな「民主主義」の押し付けは
害をもたらすだけである。


相手に対する尊敬の念
これは国と国の間にも
必要不可欠ではないのだろうか
支配と従属 こんな関係はもういいかげん
手放してもいいのではないだろうか
むしろ普通の国民たちのほうが
理解しているのではないだろうか
国のやり方と自分達の意識のずれ
それは、わたしたちの生命力を
削っていく

たった今、殺し合いで
亡くなっているアメリカ兵だって
イラク兵だって同じ兄弟
それぞれの家族が
友人が 仲間が
同じ国の民たちが
泣いている

日本人として、このイラクの民族の
誇りや伝統を理解できるのは、
アメリカよりもずっと易しいと思うのに
なぜその道を選ばなかったのだろうか
長年築いてきた信頼を壊し
裏切り行為に変えてしまったのでは
ないだろうか。。。

この信頼を支え培った
多くの我が国の人々の
友情と行為を
踏みにじって
日本としての姿勢を
しっかりと持って応対してほしい
これだけは譲れないという一線を
示してほしい

政治の駆け引きがどうなのか知らない
裏に隠した青写真をわたしたちに見せてほしい
わたしたちにできることは
振りまわされずに
憎しみや怒りから離れて
小さなしあわせを掴んでいくこと

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