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『風立ちぬ』

宮崎監督はとうとう、この作品を最後に
長編アニメ製作からの引退を発表した。

映画館のチケットを予約してたのが9月15日。
大型台風が来る日と重なった。
キャンセルはきかない。なんとか行きたい。
川になった道路の中で立ち往生してる車を数台見ながら
Uターンして引き返して別の道路を探し、
無事 映画館に辿り着いたときはもうヘトヘトとなっていた。
一瞬、川になった道路で津波のときは、
この状態から浮いたんだと想像しとても怖くなった。

そんなこんなで忘れられない日となった。

風立ちぬ

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見ていてまず驚いたのが、
汽車や地震、飛行機の機械や羽の音が
人の声で作られたような音だったこと。

子どもが飛行機を飛ばすとき、
音をマネて遊んでる光景が出てきて重なった。

ああ、宮崎監督の頭の中の世界だきっと。

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実在の人物である堀越二郎と
堀辰雄の小説『風立ちぬ』からの
着想が盛り込まれてるという。

”実際のエピソードを下敷きにしつつも
オリジナル要素を盛り込んだストーリーが展開される” と。

そのオリジナル部分はいかにも宮崎駿監督らしくというかもう、
見事な作品になっている。

思い出と平行して理想の世界が展開してる。
理想の出会い、理想の恋、理想の仕事。
イヤな人も登場しない。悪い人も登場しない。
だからこれは大人のための映画なのだろう。
それが懐かしくも新鮮に感じられるのだもの。

それにしてもためいきがでるほどきれいな絵だった。
特に、流れる川に息をのんだ。

美しい絵に美しい言葉遣い。ほんとうにすてきだった。

結核を治す隔離病院での、寒い中で毛布にくるまってた様子は
映画を見る前にみかけた絵を見たときは、震災時のできごとかと思ってた。

「100年でも待ってます」
そんな言葉を言わせる言われるのってやっぱりいいなぁ。

見事にお互いの気持ちが寄り添うのは、
たとえそれぞれに 思い違いや勘違い
行き過ぎる思いがあったとしても
それが成立するのはやっぱり ひとつの奇跡なんだと思う。

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