カテゴリー: poem

『しゃぼん玉』



たくさんの大きなしゃぼん玉が浮かんでる
ただ 浮かんでるだけ
その中に私の思いが
詰まっているのは見える
今はそれらが近づいてこない
ただ ふわふわと浮かんでいるだけ
浮かんでるのをただぼんやりと見つめるだけ
こんな時があってもいいかもしれない
しゃぼん玉を押しのけて
大きな想いが溢れてくる
あなたが大好き
想いに圧倒されて
言葉が出てこない
こんな時はベースを手にしよう
音だけに耳を澄ませよう
カテゴリー: つぶやき

父が来る


 

きょうは久々に父に会う
子供の頃 父と二人だけで暮らしてた頃
よく飛行場まで散歩に行った
ハーモニカ吹いてたっけ ブルースだったよね

海にも行った 寂しそうだった背中
よくわからん西部劇の映画にも行った
付き合ってた彼女の入院祝いにも行ったね
胆石っていう病気初めて知った
あの人いい雰囲気の人だったのに振られたのかなぁ

バーに行ってお店のママとチークダンス踊ってたっけ
覚えてるのよ 小さかったけどちゃんと見てたヨ
あのカルピスは甘過ぎた

ピアノ習いたいって駄々こねた
でも小学入ってからって言ってたのに約束破ったネ
たしかに贅沢なお願いだった
この人と結婚していいかって聞いたね
私とは関係ないのに
あなたがそうしたいんだったらそれでいいのに
私は彼女のことは知らないのに承諾した
なにもわからないうちにサインさせられたようなもの
あとで文句言えなくなってしまったじゃない

気に入らなかったのは私の為に結婚したって言ってた事
なんでそんな言い方したの?
自分の結婚相手は誰でも良かったの?
ちょっと何回か会っただけで決めてしまった
私の母との結婚みたいに
燃えるような恋をして結婚して欲しかった
なのにまた浮気 シュイサイダルマン!って
心の中で叫んでた私

役所に勤務中の母の所まで
ギター抱えて乗り込んでいったんだってね
母の姿を探して見つけたら目の前で弾き語りして
付き合ってくれって申し込んだんだってね
ずーっと後になって
探し出した母に会ってやっと聞き出した話
それを私が知ってることもいまだ父は知らない

エレキギターやってる近所の男の子が話題になった時は
あんなもん、ろくな奴しかやらないと言ってた
暗黙にやってはいけないって言われてたようなもの
だけど まさか
父も若い頃バンドやってたなんて聞いた日は驚いた
ウッドベースやってたなんて
ずっと隠してた過去

あんまりいい思い出じゃなかったのか
それとも私にクギ刺してたのか
ベンチャーズをよく聴いてたよね
私は「朝陽の当たる家」が好きだった

フォーブラザーズっていったっけ?
あのアルバムも大好きだった
♪パセリ・セージ・ローズマリー&ターイム・・・♪

ピンク・フロイドかけてたら、
「おっ この曲いいね」って言ってくれたね
ヒープは「魔法使い」の曲だけは気に入ってくれたっけ
時々弾いてた生ギターもハーモニカも
いつのまにかやらなくなってたね
きょうは会ってどんな話をするんだろ

 

カテゴリー: つぶやき

宇宙の種子



きんもくせいの香りに包まれてる街
空気はさわやかで気持ちいい
◇◆◇◆********************************
この数十年の間に、心理学の研究者達は私達の思いが
物質世界に与える影響について、 真剣に研究し始めた。
最初に解明されたのは、バイオフィードバックの分野だった。
何百と言う研究によって、以前は自律神経によって
コントロールされていると考えられていた
脈拍、血圧、免疫、脳波などの体の機能の多くに、
私達は影響を与えることができるという事実が
実証された。ほとんどすべての機能が、
私達の意思に何らかの反応を示すと言われている。
 しかし、最近の研究では、
私達の他とのつながりや影響力は、それよりも
さらに大きく広がっていることが証明されている。
私達の思いは、他人の体や心から世界中の出来事にまで、
影響を与えるのである。
新しい物理学は、私達が時空の限界を超えて
お互いにつながっていることを明かにした。
この事実を広めるために誰よりも貢献した人物は、
ラリー・ドッシー博士である。
彼は、祈りと思いの力について、
数多くの本を書いている。
多くの学者による調査を詳しく分析した結果、
私達が空間と、時には時間さえ超えて、
世界に影響を与えることができるという証拠を、
ドッシーはまとめあげたのであった。
(「聖なるビジョン」ジェームス・レッドフィールド)

***************************◇◆◇◆
去年だったかなぁ おととしだったかなぁ
新聞に宇宙の写真が載ってたことがあった
それは たくさんの銀河の姿だった
銀河はまるで泡のようだった 
たくさんの銀河が大きく丸くつながってて 
その丸がまた別の丸とつながってて 
蜘蛛の巣にも似てた 
この写真はとっても興奮した
私達は小さな種子 
その中にもうすでにたくさんの銀河が詰まってる
母親に聞いてごらん 
自分とは違う存在を感じていたはずだから
お腹の中で聞いてたのは言葉の羅列じゃない 
母親の気持ち 声 周囲の音
もう 生まれる前からすでに個性があった
社会の出来事は私達に絶望を与える 
できない自分を責めできない他人を責めたくなる
社会の出来事に目を背けるわけにもいかずに…
たくさんの出来事が載っている 
絶望的な事件ばかりが目立ってくる
だけど それだって本当のことの一部分だ 
ちょっと前の結果の姿
まだあるべき姿にはほど遠いかもしれない 
でも変化している最中かもしれない 
いまだ暗闇の中だけどきっといい方向へ向かってる
自分を愛せなければ誰も愛することはできない
自分に優しくなろう 自分を罰したりしないで 
もっとブレーキをはずそう
一生懸命やるんじゃなくて 真剣になろう
疲れたら休もう 自分の時間を作ろう 
誰も責めてない 責めてるのは自分だったんだ
思いはみんなに伝わってる

カテゴリー: MusicLife

あの日のジャムセッション


この時をどんなに楽しみにしていたかしれない
と 同時にこれまで体験したことのない
泣きたくなるような緊張感と不安で
すぐその場から逃げだしたくもなっている

だけど逃げられない 
まるでからだを二つに分離されてるみたいだ

この時を待っていた
だけど 恐い

観客が耳を澄ませて待っている
「始まってひとつめの音を出したら大丈夫さ 乗れるよ」
「ミスなんか気にしないで楽しんでおいで」
励ましてくれた人達の言葉が響いていた

数日前から意識がシフトしていくのを感じていた
同時にどんどん孤独になっていく
完全な孤独感 

セッション仲間とはこの日初めて会った
なにも言わなくても通じてるような感覚
これも不思議だった
まるで夢を見てるみたいだった

最初の音 これにだけとにかく集中しよう
そしたらきっと指は動く
ドラムの合図に全神経が向かっている
その時
風が起きた 音が風になってる

右から左へと激しく流れていた
わたしは驚きながら
それを味わってる暇などない

音が大き過ぎただろうか 一瞬そう思った
アンプから直接背中にぶつかってくる

Jはふっとこちらに配慮する いいかな?という風に
それがとても暖かい まるで彼のオーラに包まれたようだ

Jが口を開けたとたん
前方に風がどっと流れていく
場が大きくなった
音はぐるぐる旋回しながらどんどん大きく駆け巡っていく
リハの時とはあきらかに違う空気

あらためて驚いている
全身が鳥肌どころではない
こんな大きな歓びがあったのか
そんな中で夢中で音を出す
ただただ 感じてひとつになることしか考えられない

Mのドラムが身体の中で鳴ってるようだ
Jのヴォーカルが力強くぐいぐいひっぱってく
なんていうパワーだ

目の前にいるだけでも信じられないのに
彼の歌ってる後姿を見ながら演奏してるなんて
みんなの緊張感と歓喜と夢中になってるエナジー

バンマスを勤めたもうひとりのギタリスト
ポケモン大好きなKは あの時 
頭が真っ白だったよと言ってた
ちゃんとSとソロを分かちあってたじゃない?
ごめんね わたしSの方ばっか見てた 

観客も涙ぐんでた人が何人か見えたと
後日スタッフから聞いた
わたしもあまりの嬉しさにあの後1週間は泣いてたんだ
セッションに参加してなくてもそうだったんだね

聴きたかった曲をあの方から直接聴く歓び
スタッフの人達もあの奇跡のような
ジャムセッションした仲間達も
みんなしばらく言葉を失ってたようだ 

至福の失語症状態だった
ただただ 「ありがとう」お互いこの言葉しか出てこない

関係者の方々 あの場に集ってたみんな 
ほんとうにありがとう

一番年上(?)のRさんは一言「生きてて良かった」と言ってた
生きてて 良かった ほんとに

カテゴリー: movie

カオナシ


「千と千尋の神隠し」
宮崎監督は
「自分にとっては開けてはいけない蓋を開けてしまった」
と言っている
今の10歳の子供たちが
本当に必要だと感じているものはなんですか
とのインタビューに
「大丈夫、あなたはちゃんとやっていけると伝えること」
それがこの映画を作っての、僕の誇りです と応えてた

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フロイト、オットー・ランク、ノーマン・ブラウン、
アーネスト・ベッカーに至る
学者たちによる発見をたどれば
人間は、不安を意識から追い出そうとして 
独自の思い込みや行動(台本)を作りだし、
それに頑固にしがみついている
それは抑制できない執着や神経症的習慣から
もっと普通の頑迷な宗教心や哲学的信念まで 
広い幅を持っている
・・・こうした台本を死守するのが
唯一の目的である非合理的な権力闘争によって
人間の社会は特徴づけられていることを発見した
グレゴリー・ベイトソン、R・D・レインといった学者たちが
このプロセスを解明し始めた
重要な発見の一つは、板ばさみ効果
会話を支配するために 
相手のあらゆる意見に対して低い評価しか与えない態度
これらの心理学者たちは 
このような交流の仕方が人間社会に蔓延した結果
誰もがすべての他人をコントロールしようとする
文化が作られてしまったと主張した 
このような状況では 
自己実現や高度の創造性は制限されてしまう
ほとんどの人が 他人を支配して
自分の台本を強化しようと必死になっており
より良い人間関係と体験があれば手に入れることができる
大きな可能性に 心を開く暇がないからである
(「聖なるビジョン」ジェームス・レッドフィールド)より***************************************

そういえば、
成功し自分の功績を残すために生きるのではなく
インディオはいかに自分の痕跡を残さずに死ぬかを
大切にしているっていうのを聞いたことがある
「立つ鳥あとを濁さず」カナ?
誰にだってカオナシはいるんだよね 哀しい不安が
パープルの「COME TAST THE BAND」に嵌る日々
おっきなパワーのシャワー